【立憲民主党代表選挙】公開討論会『連合との関係について』全文書き起こし
横浜で11月25日に行われた立憲民主党代表選挙の公開討論会で、連合との関係についての質疑がありました。動画に上がっているものをそのまま全文文字起こしました。
動画
連合との関係についての質疑は53:00〜です。
『連合との関係について』全文の文字起こし
【質問者】
質問の機会をありがとうございます。
神奈川7区横浜市港北区在住のオオツカと申します。
日本記者クラブで取り上げられてもいた連合との関係についてのお尋ねです。
連合の芳野会長が右と言えば立憲民主党は右に進んでいかざるを得ないような関係に見えてしょうがない。
事実に基づいてお届けします。
例えば神奈川13区の公選ハガキの件で、連合の意向によってそれまで積み上げてきたものが御破算になってます。
立憲民主党は連合の意見・意向に逆らえないと。横浜市長選挙の時だってそうでした。
4年前の枝野立ての時には、連合は希望の党を応援して、ほとんど応援してなかったはずです。立憲を応援してなかった。
しかるに立憲の所帯が大きくなり連合の意向が幅を効かせてくるのと反比例して、
ボトムアップ・草の根という運動の方向性が薄れてきたという関係があるように私には見えてなりません。
2017年選挙、神奈川で立憲民主党と希望の党がガチンコで争った区では立憲が圧勝しています。
枝野立ての立憲民主党の立ち位置はいわば中道左派、共産党の親和性が高いです。
2021年、中道左派から左、立憲民主党を押し上げた核の部分は決して減っていません。むしろ増えている。
枝野氏の共闘路線、共産党の閣外からの協力は間違っていない。間違って冷水を浴びせたのは連合じゃないでしょうか。
選挙期間中に岸田首相の新しい資本主義実現会議にいそいそと出かけているような人物が労働界の代表では、
もはや戦前の産業報国会といった声も聞こえてくるんです。
この芳野会長の振る舞いおよび連合からの高圧的な姿勢に対して4人の方のご意見を伺いたいです。
どうも早口で失礼しました。
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【小川淳也】
はい、あの、ありがとうございました。
しっかりご指摘受け止めたいと思います。
えっと、連合さんとの関係は、支持団体として良好な関係であるように努めています。
それは地元でも。そしてこれから中央でも。
えー、やっぱりですね、私は選挙そのものが連合さんに依存している、という状況であってはならない、と思っているんです。
私自分自身の選挙区もそうですが、やっぱり後援会で、個人的なつながりで応援していただき、
そこに連合の皆さんが応援団として加わってくださると、いうことを心がけるようにしています。
ただですね、私たちのその立ち位置なんですが、やっぱり平たく言えば、社会で雇う側と、雇われる側は対等じゃありませんよね。
雇われる側は常に弱い立場ですし、団結して労働基本権をしっかり、今社会でとってもこのないがしろにされてますが、
労働基本権がしっかりと担保されてこそ、フェアな社会であり正当な処遇・待遇であり、人生の先行き見通しが立つというふうに思っています。
したがって労働基本権を大切にし労働運動を尊重する立場から私は連合さんとの良好な関係、政党と支持団体という関係は大事にしたいと思っています。
ただ繰り返しますように、依存しているとか、いいなりとか今のご指摘は、もしそう見えているとすればそれは、私たちに課題があるのかもしれませんし、
間違ってもそう見えないように、私たちは努力する責任があると思っています。
もう一つだけ。
連合さんの運動は、今どうしても、大企業の正社員の方々中心の労働運動になっています。
で今、多くの労働者の方は中小企業、零細事業所そして非正規雇用も、爆発的に拡大しているわけです。
この方々ほど、団結権も団体交渉権も、枠の外に置かれてしまっているわけです。
この社会的な不正義をどうやってただしていくか、これは私ども野党の側も問われていますし、また連合運動にも大きな課題が突き付けられている。
したがって多くの方の労働基本権を本当の意味で実質化しようと努力する連合、そしてそうした方々の立場をしっかり踏まえながら、
政治運動として、政党活動としてしっかり代弁していく立憲民主党、こうした健全な関係性を私は誠心誠意模索していきたいと思っております。
ありがとうございます。
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【泉健太】
はい、ありがとうございます。
まあ本当に、あの各選挙区ごとで例えばどの事業所があるかによって、またどの組合が強いか、ということもあるので、
本当にあの、個々いろいろご苦労がなされている所があるんだろうなというふうにまあお伺いをしました。
あの総体としては今小川さんからも話があったようにですね連合というのはやはり経営者と労働者がいるということの中で、
むしろ弱い立場、我々が一緒になって歩んでいく側の方であるというふうに思っておりますので、
その経営者の理屈でたとえば雇用についても、より身を切られやすいような環境になるということであれば一緒になって戦ってですね、
先ほどからお話ししているように、一人一人の労働者の権利を守っていくということが必要です。
そしてまたこれからの時代はですね、いわゆる経済界なんかはやっぱり兼業・副業・流動化をどんどん進めていこうと言っていますよね。
そういうときにじゃあ時間管理の問題や健康管理の問題、こういうものは大丈夫なのかということも必要になってくる。
我々はぜひですね、この連合とやはりある意味労働政策なんかでは波長を合わせて、さまざまに政策を提案していくということはあると思います。
さらに言うと実は、例えば自動車の産業の話だとか、半導体の産業の話だとか、なかなかたとえば経済界がですね情報をよこさない時には、
実はそういう情報も我々、仕入れることもできるというところもありまして、かなりそういった政策的な意見交換をやっているということも、まあお伝えしたいと思います。
あの、そういう中でですね、例えばそのさっきお話にあったハガキでしたっけ、選挙ハガキ云々という話があったと思うんですが、
これはおそらくですね、連合の組合の側も、やれることとやれない事っていうのは必ずそれぞれ事情としてあるんだと思うんですね。
まあやっぱりお願いをする以上は、やはり我々も飲まなければいけないところはあるでしょうし、
お願いをしないんであれば、思いっきり活動することもできるのかもしれませんし、そこはやはりお願いをするしないで変わっていくのじゃないのかなと思います。
全国様々なケースがあるので一律にはできませんけれども、私は基本的にはですね、ずーっと今この間、立憲民主党のことについて言っているのは、
他の政党や他の団体のやはり、せいにしちゃいけない。基本的には立憲民主党が立憲民主党としてちゃんと政策を訴え、理念を訴え、共感をして下さる方を増やす、
もうここに尽きるんだと思うんですね。
やはり選挙というのは後援会を強くして、そして多くの方々に訴えをしていくことによって、自分たちが勝ち上がっていくものであって、
最初からどこかの応援を頼りにするというですね、考え方に立つとどうしてもやっぱり、私は弱くなってしまう。
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あ、ありがとうございます。
自立心がですね、やっぱりないと選挙に弱くなると思っていますので、ぜひ皆さん自信を持ってこの立憲民主党を広げていきましょう。
よろしくお願いします。
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【西村ちなみ】
はい。
えー、私は2017年の10月2日に立憲民主党の結党が宣言されて、その数日後、10月の6日に立憲民主党の入党を発表させていただきました。
その前後からも私はあの、厚生労働関係で仕事をしていた期間が長かったものですから、労働法制の改正などの時にも、また地域での運動でも、
連合のみなさんからは私が落選していた時も政府で仕事をしていた時も、つまり良い時も悪い時も、支援をあの、ずっと一貫して続けてくださっていました。
ですから私にとっては連合は大変重要なパートナーであり、今後ともその関係を続けていきたいと考えております。
他方、私たちは政党でありますし、連合の皆さんは、あの労働組合です。
先ほどあの、労働組合は大企業を中心という話もありましたけれども、今は連合の方も非正規センターを作り、今またそれをさらに改組して、
非正規の方だけでなく、フリーランスの方や外国人技能実習生、こういった方の相談にも乗るようになってきていて、
労働運動そのものの質というか対象、それも徐々にやはり社会の変化に合わせて広がってきているということは、あの、事実だと思うんです。
こんな中でやはり連合の皆さんも政治に対して色々ものが言いたいことがある。
それでそのことについては私、わたくし自身が代表になりましたら、一度じっくりと芳野会長と、あの、改めてお話し合いをさせて頂きたいと考えております。
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【逢坂誠二】
あのー、私たちの党の基本的な立場は、働く皆さんの味方だということであります。
だからそういう観点から言うとですね、連合の皆さんとの関係というのは非常に大事だと、思っております。
あの様々課題があることは今小川さんや西村さんからもありましたのでそれはその通りなんですが、
やはり基本的には、コミュニケーションをしっかりしていくということだと思っています。
あの、今回神津さんから芳野さんに代わってですね、連合の側も、あのバトンタッチが合ったこともありですね、
コミュニケーションが我々の側も、若干選挙目の前にしてのバタバタもあったわけですので、コミュニケーションをしっかりするということが一点大事なことだと思います。
そう、は言うもののですね、それじゃあ我々の支持層・支持者が今のままで良いのかというと私はそう思っておりません。
今日多分ここにお越しいただいている皆さんもですね、やっぱり立憲民主党が中心になって政権交代して欲しいと思っている方々ばかりじゃないでしょうか、いかがですか。
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そうですよね。だとするならば、やっぱり私たちの支持層を広げていかなければいけないんですね。
その時に私は働いている皆さんに私たちは立脚しているというふうに言いましたが、今それじゃあその働いている皆さんていうのはどれほどいるかっていうことなんです。
働いている世代、あのたくさんいるのは確かなんですが、いま実態として多いのはですね、リタイヤされて働いていない皆さんの数もこれ相当多いんですね。
そこにどうやって手を差し伸べるかっていうこと、あるいは生産年齢人口の中でも、正規で働いている人もいれば非正規で働いている人もいる。
それとももっと深刻なのは、働きたいのに働けないっていう人たちがいっぱいいるっていう事なんですね。
それともう一つ、そろそろ働きの年齢に近くなってきているのに、今まったく働けない状態の人たちもいるということなんです。
だから、確かに働いている皆さんに立脚する党ではあるんですけれども、そういうその、えー、幅広にその働きの実態、あるいは働いていない実態、そういうものを捉えて、
だからこそ私は冒頭の発言の中で政策のウイングを広げて多くの人に指示をしてもらいたいってそういう話をしているんですね。
だから連合さんは非常に大事なんですけれども、連合さんと良好な関係をコミュニケーションしながらやりつつ、
さらにその幅をどう広げるかというところにですね、私は力を入れていきたいと、そう思います。
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